【導入事例】平山ホールディングス様
【導入事例】
上場企業グループ役員向け コンプライアンス研修
― 「意図的な不正」を防ぐ経営判断基準の定着に向けて ―
■ 実施概要
| ご依頼者 | 平山ホールディングス(東証プライム上場) |
|---|---|
| 研修対象 | 平山ホールディングス及びグループ会社役員(取締役・監査役等)約26名 |
| 実施時期 | 2026年 |
| 実施形式 | オンライン形式(一部集合形式) |
| 所要時間 | 120分 |
■ ご依頼の背景 ― 導入前の課題認識
平山ホールディングス様は、日本の製造業を人材面で支えるインソーシング・製造請負・技術者派遣を中核事業とし、国内外でグループ経営を展開されている上場企業です。ご依頼にあたり、以下のような課題認識をお持ちでした。
① 役員層に対する体系的教育の必要性
一般社員向けにはハラスメント等のeラーニングを実施されていたものの、役員の実務や経営判断に即したコンプライアンス教育の体系化が、経営課題として認識されていました。
② グループ全体でのコンプライアンス基準の統一
グループ再編が進む中で、上場親会社と非上場子会社との間でガバナンス水準に差異が生じ得る状況にあり、労働集約型ビジネスに内在する不正リスクへの備えの必要性が高まっていました。
③ 事業特性に応じた法的リスクへの対応
2026年施行の取引適正化法への対応、および製造派遣・製造請負分野における固有のリスクへの対応など、役員が経営判断として「赤信号」を的確に察知できる管理体制の構築が急務となっていました。
■ 当事務所をお選びいただいた理由
① 「意図的な不正」の未然防止に関する専門性
「顧問弁護士とは別に、贈収賄・不正のトライアングルといった『意図的な不正』を未然に防ぐ仕組みづくりに強みを持つ専門家を求めておりました。教育課にて調査を行う中で、澤田先生がこれらの領域に深い知見と豊富な実務経験をお持ちであることを知り、ご相談させていただきました。」
② 「役員の判断品質」に焦点を当てた提案
「ご提案段階から、一般論を解説するだけの研修ではなく、弊社の事業構造(労働集約型の多角化上場グループ)に合わせてカスタマイズされた研修設計をご提示いただいたことが決め手となりました。役員が『どこで止めるか』『誰に上げるか』『どのように記録を残すか』という実践的な判断軸を重視するお考えが、弊社のニーズと完全に一致していると感じました。」
■ 研修当日 ― 内容と進め方
① 実務に直結する具体的なリスクの解説
外国公務員贈賄だけでなく、企業活動の中で見えにくい形で発生し得る国内企業間取引における不正リスク(特別背任・業務上横領・税務リスク等)について、多角的な観点から解説いたしました。
「現実に起こり得るリスクを具体的にイメージできる内容であり、役員一同が強い当事者意識を持つきっかけとなりました。」
② 双方向のケース演習
「分岐型ケース演習は非常に実践的であり、受講者が判断プロセスを擬似体験できる内容でした。オンライン形式であったにもかかわらず、澤田先生がこれまで実際にご担当された不祥事案件や刑事事件の経験に基づくお話には大きな説得力があり、極めて緊張感のある120分間となりました。」
③ 質疑応答回答書によるアフターフォロー
研修中に役員の皆様から挙がった実務上のご質問(社名入りカレンダーの贈答、取引適正化法下におけるファクタリングの取扱い、競合他社との会食対応、インサイダー情報の社内共有基準等)について、後日「質疑応答回答書」として詳細な解説資料を提供いたしました。
「役員個人の行動指針としても活用できる内容であり、極めて価値の高い実務資料であると感じております。」
■ 研修実施後の変化と手応え
① Tone at the Top の確立と経営陣の共通言語形成
「研修で示された『止める・上げる・残す・開示する』という4つの判断軸が、親会社およびグループ会社の経営陣における共通言語となりました。配布いただいた『役員用1枚メモ(判断チェックリスト)』は、日々の経営判断における実践的な指針として活用されています。」
② 不正の予兆に対する感度の向上
「『営業慣行だから』『少額だから』といった自己正当化を排し、不正の兆候を早期に察知する重要性を強く認識する機会となりました。特定取引先への発注集中や手数料の不自然な変動など、不正のトライアングルにおける『機会』や『動機』につながる兆候に対する監査・監視の目が大きく強化されました。」
③ 内部通報制度・ガバナンス体制の重要性の再認識
「見えにくい類型の不正は帳簿から発見しにくく、内部通報制度や監査機能こそが最大の防波堤であるとのお話は、経営陣にとって大きな学びとなりました。形骸化させない通報窓口の運営や、通報者を保護するための心理的安全性に配慮した体制づくりについて、ホールディングスの取締役会において継続的に議論・検証していく機運が高まっております。」
■ 講師コメント
弁護士法人直法律事務所 代表弁護士 澤田 直彦
上場企業の役員向けコンプライアンス研修において最も重要なのは、法令知識の量を増やすことではなく、役員間で「判断の共通言語」を形成することであると考えております。
「止める・上げる・残す・開示する」という4つの動詞は、贈収賄、独占禁止法、景品表示法、インサイダー取引、そして有事の初動対応といった多岐にわたる論点を、役員判断の共通の軸として貫くために設計した枠組みです。
平山ホールディングス様におかれましては、研修後、この判断軸が親会社・グループ会社を横断する共通言語として活用されているとのご報告を頂戴し、講師として大変嬉しく感じております。特に、不正のトライアングルにおける「機会」と「動機」に対する監視感度の向上は、貴社役員の皆様の高い問題意識と実行力の賜物と存じます。
引き続き、法改正や執行動向の変化に応じたフォローアップを通じて、貴社のコーポレートガバナンス強化に貢献してまいりたいと考えております。
■ 実施プログラムの構成(ご参考)
経営判断基準の定着型(120分)
- ・ 導入:役員判断の全体像
- ・ 役員が押さえるべき禁止領域(贈収賄・競争法・景表法・インサイダー)
- ・ 不正のトライアングルと組織的防波堤の構築
- ・ 分岐型ケース演習
- ・ 有事初動対応
- ・ 役員用1枚メモ(判断チェックリスト)配布
対応可能な派生プログラム
- ・ フォローアップ研修
- ・ テーマ別短時間セッション(改正公益通報者保護法対応、有事対応シミュレーション等)
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