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弁護士コラム

相続人と連絡が取れない場合の対処法とは?遺産分割協議の進め方を解説

遺産分割のトラブル
投稿日:2026年04月23日 | 
最終更新日:2026年04月23日

Q
母が亡くなり、遺産分割協議を始めたいのですが、相続人の一人である弟が海外に渡航したまま連絡が取れません。弟の居場所は正確には分からず、実家の土地建物や預貯金の相続手続きが止まっている状態で困っています。

弟を除外して手続きを進めてしまうと、後でトラブルになるのではないかと心配しているのですが、連絡が取れない相続人がいる場合、どのような対応をすればよいのでしょうか。
Answer
遺産分割協議は共同相続人全員の参加が必要であり、一部の相続人を欠いた協議は原則として無効となります。

連絡が取れない相続人がいる場合、まずは戸籍の附票や住民票から住所を調査し、海外の住所が記載されていれば国際郵便などで連絡を試みるなどの手段があります。所在が判明しない場合は、外務省による所在調査の利用を検討することになります。

あらゆる調査を尽くしても所在不明のままであれば、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる方法があります。不在者財産管理人が家庭裁判所の許可を得て遺産分割協議に参加することで、有効な協議を成立させることが可能です。


この記事では、連絡が取れない相続人への対処法と、遺産分割協議を進めるための具体的な手順について解説します。

監修:弁護士法人直法律事務所 代表弁護士 澤田 直彦

相続手続きにおいて、共同相続人と連絡が取れないケースは少なくありません。
 
本記事では、所在不明の相続人を調査する方法から、海外在住者との手続き、不在者財産管理人制度の利用まで、実務で必要となる知識について解説していきます。

相続人の所在が不明な場合に行うべき調査方法

遺産分割協議を有効に成立させるためには、共同相続人全員の関与が必須です。民法907条に基づき、共同相続人は遺言等によって禁止された場合を除き、いつでも協議によって遺産を分割できますが、一部の相続人が参加していない遺産分割協議は原則として無効となります。

相続人と連絡が取れない場合、まずは自分たちでできる「初動対応」から始め、それでも判明しない場合に専門的な機関を利用した「発展的な調査」へと段階を踏んで進める必要があります。調査の程度によっては、後述する不在者財産管理人の選任申立てにも影響しますので、計画的に進めることが望ましいでしょう。

公的書類や郵便を利用した初期段階の調査

所在調査の第一歩として、まず共同相続人の「戸籍謄本」を取得し、本籍を確認します。

次に、当該本籍の市町村役場で「戸籍の附票」を取得します。戸籍の附票には、住民登録上の住所の履歴が記載されています。

共同相続人が海外への転出届を提出している場合、戸籍の附票には転出先が記載されます。ただし、転出届には詳細な住所まで記載する義務はなく、国名のみでも受理されるため、戸籍の附票から判明するのは国名だけというケースも少なくありません。

具体的な住所が記載されていれば、当該住所宛にEMS(国際スピード郵便)等を送付することが考えられます。配達されれば、共同相続人が当該住所に居住していることが判明します。他方、宛先人不明で返戻された場合は、次の段階の調査に進むことになります。

外務省や県人会を利用した発展的な調査

国名しか判明しない場合やEMS等を送付しても所在を確認できない場合で、他に共同相続人の所在に関する情報がない場合には、外務省が実施する「所在調査」を利用することが考えられます。

この制度は、海外に在留している可能性が高く、長期にわたってその所在が確認されていない日本人の住所や連絡先等を、在外公館が保有する資料に基づいて調査するものです。

外務省の所在調査を利用するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 日本国籍の保有:被調査人が日本国籍を有している必要がある(国籍離脱者は対象外)
  • 所在地域の特定:調査対象となる国や地域を特定できる資料が必要である(全世界を対象にはできない)
  • 事前調査の実施:EMSの送付や親族への確認など、自助努力による調査を尽くしていることが前提となる
  • 依頼者の資格:原則として三親等以内の親族、または裁判所や弁護士会等からの依頼である必要がある
  • 本人の同意:所在が確認できた場合でも、依頼者に情報を開示するには被調査人本人の同意が必要となる

なお、外務省の「所在調査 よくある質問と回答(令和7年1月6日)」によれば、三親等内の親族すべての死亡が確認できれば、四親等の親族からの依頼であっても調査を依頼できます。相続手続きを目的とする場合で、法務局が発行する法定相続情報一覧の写しを提出した場合、同書類で確認できる範囲内の三親等内の全ての親族の死亡を確認することで依頼が可能とされています。

また、依頼者は国籍に関係なく所在調査を依頼できるとされています。なお、移住する日本人が多い国や地域では、日本人会や出身県ごとの県人会が組織されていることがあります。都道府県で県人会の連絡先を把握しているところもありますので、該当する国や地域の県人会に連絡し、情報提供を依頼することも補助的な調査方法として有効です。

海外在住の相続人と連絡がついた場合の手続き

所在調査の結果、海外在住の相続人と連絡が取れた場合でも、手続きがすぐに進むわけではありません。遺産分割協議書への押印・不動産登記・預貯金の相続手続きには、通常、印鑑証明書や住民票が必要ですが、海外在住者はこれらの書類を取得できないことが多いためです。

このような場合、在外公館で取得できる代替書類を利用する方法と、相続分の譲渡によって手続きの負担を軽減する方法があります。

署名証明や在留証明など代替書類の取得

印鑑証明事務は市町村の印鑑条例に基づく自治事務であるため、共同相続人が日本に住民登録をしていなければ、日本の印鑑登録証明書を取得することができません。日本以外のほとんどの国では印鑑証明の制度自体がなく、海外在住の共同相続人は印章自体を持っていないことも多いでしょう。

この場合、在外公館の領事等による「署名証明(サイン証明)」を利用します。これは、共同相続人が署名する必要のある書類を在外公館等に持参し、領事等の面前で本人であることを証明した上で署名を行い、領事等がその事実を証明する奥書または証明書の合綴を行うというものです。

日本国内で通常必要となる書類と、海外在住者が取得すべき代替書類の対応関係は以下のとおりです。

国内居住者の書類海外在住者の代替書類備考
印鑑登録証明書署名証明(サイン証明)在外公館の領事や外国の公証人の前で署名し、本人証明を受ける。
住民票在留証明日本国籍保有者を対象とし、現地の在外公館で発行される。
住民票宣誓供述書居住証明の代わりとして、外国の公証人の前で住所を宣誓し認証を受ける方法。

署名証明には「貼付(合綴)方式」や「単独方式」などの種類があります。単独方式は便利ですが、登記実務では多くの場合、法務局から「直接証明方式(貼付方式)」による署名証明を求められますので、事前に提出先へ確認しておく必要があります。

相続分の譲渡による手続き負担の軽減

海外に所在する共同相続人からの必要書類の取得は相当の手間を要します。

遺産分割協議書に直接署名証明書をつけてもらい、海外から送付してもらったとしても、なんらかの事情が生じて遺産分割協議書の内容どおりに協議が成立しないような場合、送付してもらった遺産分割協議書を利用できず、再度手続きが必要となってしまいます。

このような事態を避けるため、海外に所在する共同相続人に今後帰国する予定がなく、日本での相続に関心を有さないような場合には、当該共同相続人から相続分を譲渡(民法905条)してもらうことも選択肢となります。

相続分の譲渡とは、遺産全体に対する共同相続人の有する包括的持分または法律上の地位を譲渡するものです。共同相続人は、自己の相続分を譲渡することにより、以後の遺産分割協議に関与する必要がなくなります。譲受人は他の共同相続人全員でもかまいませんし、特定の共同相続人や第三者でも問題ありません。

相続分の譲渡を証明するため、相続分譲渡証書を作成し譲渡人である共同相続人が署名することに加え、その署名を証するために前述の署名証明が必要となります。

調査を尽くしても相続人の所在が判明しない場合の対応

あらゆる調査を行っても所在が判明しない場合、そのままでは遺産分割協議を進めることができません。このような場合、「不在者財産管理人」を選任し、家庭裁判所の許可を得て遺産分割協議に参加してもらうという流れになります。

この章では、具体的な手順について解説します。

家庭裁判所への不在者財産管理人選任の申立て

不在者財産管理人の選任における不在者とは、従来の住居又は居所を去り、容易に帰来する見込みのない者をいいます。必ずしも生死不明であることを要件としません。

家庭裁判所は、不在者に管理すべき財産が存在し、不在者自身が財産を管理することができない場合には、利害関係人からの申立てにより、不在者の財産の管理に必要な処分を命ずることができます(民法25条)。その必要な処分の代表的なものが「財産管理人の選任」です。この申立てができる利害関係人には、遺産分割における共同相続人も含まれます。

不在者財産管理人選任の申立てをする管轄裁判所は、不在者の従来の住所地又は居所地を管轄する家庭裁判所です。申立てに際しては、不在の事実を証する資料(不在者宛の返戻郵便物等)が必要となります。

申立人としてどの程度の調査を行うべきかについては、必ずしも現地調査や専門機関による調査を行うことまでは求められておらず、関係官署から得られた最後の住所に連絡を試みて応答がなければ足ることが多いようです。

権限外行為許可を得た上での遺産分割協議

不在者財産管理人が選任された場合でも、直ちに遺産分割協議に参加できるわけではありません。不在者財産管理人の当初の権限は、権限の定めのない代理人と同一であり、保存行為並びに客体の性質を変えない利用行為及び改良行為に限定されています。

そのため、遺産分割協議のようにこの権限を超える行為をする場合には、家庭裁判所の許可が必要です(民法28条・103条)。そこで、不在者財産管理人は、家庭裁判所に対して「権限外行為許可審判申立て」を行うことになります。

家庭裁判所は、不在者財産管理人に遺産目録や遺産分割協議書案を提出させ、各相続人の取得内容が適切かどうかを審査した上で権限外行為の許可を判断します。

不在者財産管理人は、不在者財産の管理について善管注意義務を負い、遺産分割協議の結果、不在者が不当な不利益を受けることのないようにしなければなりません。そのため、不在者の取得分は法定相続分が確保されることが原則となります。

しかし、実務上は「帰来時弁済型」と呼ばれる遺産分割協議も用いられています。これは、遺産分割の時点では不在者に特定の財産を取得させず、不在者が帰来し請求したときに、代償金の支払義務を他の相続人に負担させる方法です。この帰来時弁済型を採用し不在者の財産がなくなった場合、管理すべき財産がなくなるため、不在者財産管理を終了させることができるというメリットがあります。

不在者財産管理人申立てに必要な書類一覧

不在者財産管理人選任の申立てには、以下の書類が必要となります。

  • 申立書
  • 不在者の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 不在者の戸籍の附票
  • 不在の事実を証する資料(宛所なしで返戻された郵便物・調査報告書 等)
  • 財産管理人候補者の住民票または戸籍の附票
  • 利害関係を証する資料(相続関係を示す戸籍謄本・相続財産を示す書類 等)
  • 不在者の財産に関する資料(不動産登記事項証明書・預貯金及び有価証券の残高が分かる書類(通帳写し・残高証明書等)等)
  • 収入印紙(800円)・予納郵券

弁護士に依頼するメリット

不在者財産管理人の選任申立てや、その後の遺産分割協議を円滑に進めるためには、弁護士への依頼を検討することをおすすめします。弁護士に依頼すると、弁護士会照会制度を利用して入国管理局から出入国記録を取得するなど、効率的な所在調査が可能です。

また、外務省の所在調査は弁護士会等からの依頼によっても実施されるため、依頼者の要件を満たさない場合等でも調査を進めることができる可能性があります。

さらに、裁判所への申立書類の作成や権限外行為許可の取得まで手続きを代理してもらえるほか、弁護士自身が不在者財産管理人の候補者となることで、利害関係のない第三者として選任される可能性が高まるというメリットもあります。

相続人の所在不明時に必要となる費用・期間の目安

相続人の所在が不明な場合、調査から不在者財産管理人の選任、遺産分割協議の成立に至るまで、一定の費用と期間が必要となります。

この章では、それぞれの目安について解説します。

所在調査(外務省・県人会等)にかかる費用・期間・難易度

外務省の海外在留邦人の所在調査は、基本的には無料ですが、申請に必要な書類の取得費用等が必要となります。具体的な費用は、利用する手段によって異なります。

戸籍謄本の取得には1通450円・戸籍の附票には1通300円程度の手数料がかかります(市区町村によって異なる場合があります)。郵送で取得する場合にはさらに切手代がかかります。

EMSの送付料金は送付先の国や地域によって異なります。例えば、第1地帯(中国・韓国・台湾)宛ての場合は500gまで1,450円・1kgまで2,200円となっています。

また、不在者財産管理人の選任申立てには、収入印紙800円と連絡用の郵便切手が必要です。不在者の財産だけでは管理費用が不足すると見込まれる場合には、家庭裁判所から予納金の納付を求められることがあります。

期間については、戸籍謄本等を郵送で取り寄せる場合、往復の郵送日数と役所の処理期間を含めて1週間から2週間程度を見込む必要があります。EMSの標準配達日数は、日本郵便の公表によると、関東地方から発送した場合、台湾・シンガポール宛ては2日、タイ・ベトナム宛ては3日、英国・ドイツ宛ては5日程度となっています。しかし、あくまで「おおよその配達日数」であり、土日祝日や通関状況により変動するうえ、宛先不明で返送される場合には、さらに同程度の日数がかかるでしょう。

難易度については、戸籍の附票の取得やEMSの送付は、書類さえ揃えれば個人でも対応可能です。ただし、外務省の所在調査は三親等以内の親族等からの依頼に限られ、本人の同意がなければ情報開示されないなどの制約があります。

不在者財産管理人の選任申立ては、裁判所への申立書類の作成や必要書類の収集が必要となるため、弁護士や司法書士への依頼を検討することをおすすめします。

調査を尽くしたと判断される基準(家庭裁判所の実務)

不在者財産管理人選任の申立てにおいて、不在の事実を証明するためには、一定程度の調査を行ったことを示す資料が必要です。家庭裁判所は、関係官署への調査嘱託等の事実の調査を行いますが、当事者にも事実の調査及び証拠調べへの協力が求められています(家事事件手続法56条2項)。

実務上、申立人として行うべき調査の程度は、以下の水準が目安となるでしょう。

  • 戸籍謄本・戸籍の附票から最後の住所を確認していること
  • 最後の住所宛に郵便を送付し、返送されていること(または応答がないこと)
  • 他の親族等に所在を照会し、判明しなかったこと(不在者の従前の生活状況・不在となった経緯・不在者の捜索状況・将来帰来する可能性などを聴取)
  • 警察への捜索受理証明書の取得の有無
  • 上記の調査結果を報告書等にまとめていること

なお、関係官署から得られた最後の住所に連絡を試みて応答がなければ、必ずしも現地調査や専門機関による調査を行うことまでは求められていないとされています。ただし、裁判所によって運用が異なる場合もありますので、事前に管轄裁判所に確認する必要があります。

遺産分割協議に共同相続人以外の参加者がいるケース

遺産分割協議は原則として共同相続人全員で行うものですが、事情によっては相続人以外の第三者が当事者として参加するケースや代理人等が参加するケースもあります。

具体的には、相続分が第三者に譲渡された場合や、相続人が未成年・胎児・認知症などで判断能力が不十分な場合に代理人が参加するケースが挙げられます。

相続分の譲渡を受けて第三者が参加する場合

共同相続人から相続分を譲り受けた第三者は、譲渡人が共同相続人として有していた一切の権利義務を包括的に引き継ぎますので、遺産分割協議の当事者となります。

ここでいう相続分とは、不動産や預貯金などの積極財産と債務などの消極財産を包括した「遺産全体に対する譲渡人の割合的な持分」のことです。相続分を全部譲渡した共同相続人は、遺産に対する持分を全て失うことになるため、遺産分割協議の当事者から除外されます。

一方、「相続分の譲渡」と「個別の相続財産の譲渡」は異なることに注意が必要です。相続財産に属する個別の財産(その財産について有する共有持分)のみを第三者に譲渡した場合、その第三者は遺産分割協議の当事者にはなりません。

また、共同相続人の1人が遺産分割前にその相続分を第三者に譲渡した場合において、他の共同相続人は、1か月以内に相続分の価額と費用を支払えば、譲受人である第三者から相続分を取り戻すことができます(民法905条)。第三者が遺産分割協議に関与することを望まない場合には、この制度の利用を検討するとよいでしょう。

共同相続人の代理人が参加する場合(未成年者や成年被後見人など)

共同相続人の中に未成年者がいる場合、親権者又は未成年後見人が未成年者の法定代理人として遺産分割協議に参加します。ただし、未成年者とその親権者がともに共同相続人である場合、親権者と子の利益が相反するため特別代理人の選任が必要となります。

また、認知症などで判断能力に問題がある相続人がいる場合、その程度に応じて成年後見人・保佐人・補助人が選任され、代理または同意の形で協議に参加することになります。保佐人や補助人が代理人として遺産分割協議に参加するためには、その旨の代理権が付与されていることも必要です。

相続人の状況と遺産分割協議への参加者の対応関係は、以下のとおりです。

相続人の状況協議への参加者
(代理人)
備考・注意点
未成年者親権者または未成年後見人親権者も相続人である場合は利益が対立するため、家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てる。
胎児(出生を待って行う)胎児は生まれたときに権利を取得するため、実務上は出生を待ってから親権者が代理して協議を行う。
成年被後見人成年後見人判断能力を欠く常況にある者。後見人も相続人の場合は、特別代理人後見監督人が参加する。
行方不明者不在者財産管理人従来の住所を去り容易に戻る見込みがない者。管理人が協議に参加するには家庭裁判所の許可が必要。

よくある質問(Q&A)

相続手続きにおいて、相続人の所在や参加資格に関してよく寄せられる疑問点について、Q&A形式で要点を整理していきます。

Q
相続人が行方不明でも遺産分割協議を無視して進めることはできますか?
Answer
遺産分割協議は共同相続人全員の参加が必要であり、一部の相続人を欠いた協議は原則として無効です。

行方不明の相続人がいる場合には、不在者財産管理人の選任を申し立て、その管理人が遺産分割協議に参加することで、有効な協議を成立させることができます。無視して協議を進めた場合、後日その協議の無効が主張される可能性がありますので注意が必要です。
Q
遺産分割協議後に新たな相続人(認知された子など)が現れた場合はどうなりますか?
Answer
遺産分割協議の成立後、認知を受けた子は、出生時に遡って相続人であったものとされます(民法784条)。

例えば、父の死後、認知の訴え(民法787条)によって認知を受けたものの、既にその他の相続人で遺産分割協議が成立している場合などです。その認知を受けた子は、他の共同相続人に対して遺産分割の無効や再分割を求めることはできません。しかし、価額賠償を請求できます(民法910条)。

つまり、既に成立した遺産分割協議は有効であり、後から認知された相続人には金銭による解決が図られることになります。
Q
相続人が他者へ相続分を譲渡した場合、相続分譲渡の証明書はどのような確認が必要ですか?
Answer
相続分の譲渡があったかどうかによって、遺産分割協議に参加すべき者が異なりますので、譲渡の事実とその内容を慎重に確認する必要があります。

確認の方法としては、譲受人または譲渡人に対して、譲渡人が作成した相続分譲渡証書及び譲渡人の印鑑登録証明書の提供を求めるとよいでしょう。

家庭裁判所における遺産分割調停においても、相続分の譲渡を届け出る際には、譲渡人が実印で押印した相続分譲渡証書と印鑑登録証明書の提出が求められています。

また、銀行等でも、遺産分割協議に相続分を譲り受けた者が参加している場合、共同相続人から相続分の譲渡を受けたことを証する書面として、譲渡人である共同相続人が実印で押印した相続分譲渡証書と印鑑証明書を求められることが多いです。

東京都千代田区の相続に強い弁護士なら直法律事務所

遺産分割協議は共同相続人全員の参加が必要であり、連絡が取れない相続人がいる場合には、戸籍の附票による住所調査、海外にいるのであれば国際郵便の送付、外務省の所在調査といった段階を踏んで調査を進めることになります。

調査を尽くしても所在が判明しない場合には、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立て、権限外行為許可を得た上で遺産分割協議を進めるという方法があります。これらの手続きには専門的な知識が必要となりますので、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

直法律事務所では、戸籍調査や外務省への所在調査から不在者財産管理人の選任申立てまで、相続案件の経験が豊富なに弁護士が一貫してサポートいたします。まずは一度ご相談ください。

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