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弁護士コラム
相続放棄の手続きガイド
【申述の提出~相続放棄後の財産管理まで】
- 相続放棄
- 投稿日:2023年04月18日 |
最終更新日:2024年01月10日
相続放棄は、相続人が相続を受けることを拒否する手続きです。この記事では、相続放棄の手続きを簡潔に説明します。
目次
相続放棄の手続の流れ
申述の提出
相続人は、相続が開始されたことを知ってから3ヶ月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、相続放棄の申述書を提出する必要があります。
この期間を過ぎると、相続放棄の権利が消滅するため、注意が必要です。
申述書には、
- 当事者情報
- 被相続人との続柄
- 相続開始を知った日付
などが記載されます。
添付書類の準備
申述書と一緒に提出する添付書類は、被相続人と申述人の戸籍謄本、住民票除票などが一般的です。その他、申述人が被相続人の配偶者、子またはその代襲者、父母・祖父母等、兄弟姉妹およびその代襲者の場合、それぞれ異なる追加書類が必要になりますので、事前に裁判所に問い合わせて確認しておくことが望ましいです。
申述費用の支払い
申述にかかる費用は、申述人1名につき収入印紙800円が必要です。
また、予納郵便切手も各裁判所の定めるところによって必要となります。
照会への回答
家庭裁判所から申述人に対し、相続放棄の申述に関する照会が行われ、回答書の提出が求められます。回答書には、相続放棄の申述が真意に基づいて行われたか、被相続人の債務の内容をいつ知ったかなどが記載されます。
申述受理と通知書の発行
回答書提出後、特に問題がなければ申述が受理され、相続放棄申述受理通知書が発行されます。
相続放棄後の財産管理
相続放棄者(相続人が全員相続放棄をしたときは相続財産管理人)は、その放棄によって相続人となった者(相続財産管理人)が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続する義務を負います(民法940条1項)。また、相続財産の管理義務についても、限定承認者(相続人が複数のときは相続財産管理人)の管理義務と同様に、委任の規定が準用されています(同条2項)。
参考動画:「相続財産管理人」って何をするの?【弁護士 澤田直彦】
相続財産管理人の任命
もし相続人全員が相続放棄をした場合、相続財産管理人が任命されることがあります。相続財産管理人は、相続財産の管理を担当し、適切な処理が行われることを確保します。
相続放棄手続きの要点をまとめると以下の通りです。
- 1申述の提出:相続が開始されたことを知った後、3ヶ月以内に家庭裁判所に相続放棄の申述書を提出。
- 2添付書類の準備:申述書と一緒に提出する添付書類は、被相続人と申述人の戸籍謄本や住民票除票など。続柄によって異なる場合があるため、事前に裁判所に問い合わせが必要。
- 3申述費用の支払い:申述人1名につき収入印紙800円が必要。
- 4照会への回答:家庭裁判所からの照会に対し、回答書を提出する。
- 5申述受理と通知書の発行:問題がなければ申述が受理され、相続放棄申述受理通知書が発行される。
- 6相続放棄後の財産管理:相続人となった者が財産管理を開始し、相続放棄者は財産管理の責任から解放される。
- 7相続財産管理人の任命:相続人全員が相続放棄した場合、相続財産管理人が任命されることがある。
相続放棄の手続で困ったら、弁護士に相談を
このように、相続放棄の手続きは、申述書の作成から添付書類の準備、裁判所への提出まで、複数のステップが含まれています。
相続放棄を希望する相続人は、期限や書類の準備に注意して、手続きを進める必要があります。
また、相続放棄に関する法的な知識や手続きに不安がある場合は、専門家(弁護士、司法書士等)に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスや支援を受けることで、適切な手続きが行われることが期待できます。
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