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弁護士コラム

台風による保険事故の補償は?保険適用の条件や申請の仕方について解説

対象、補償内容
投稿日:2022年03月28日 | 
最終更新日:2022年03月28日
Q
この度の大型台風で窓枠から染み込み漏水が出ました。
補修したいと思いますが、火災保険で対応できますか?
Answer
火災保険に入っていて、かつ風災と水災に加入していれば補償が可能です。

ただし、風災の対象となるケースと水災の対象になるケースが異なるため、どちらの対象になるかを確認し、適切に申請を行う必要があります。

台風による風災で補償を受けられるケース

台風の「風災」で補償が受けられる代表的なケースは、以下の3つです。

  • 台風による突風でカーポートが変形した
  • 台風で屋根が壊れ、雨漏りが発生した
  • 台風の突風による飛翔物で窓が割れた

風災補償の対象となるためには、損害の生じた原因が台風などによる強い「風」によるものである必要があります。そのため、損害の原因が風以外によるものである場合には、補償対象外になりますので注意しましょう。
たとえば、石が飛んできて家の窓ガラスが割れたケースでは、石が強い風で飛んできた場合には風災補償の対象になりますが、人によって投げ入れられた場合には補償対象外になります。
台風などによる損害が、風災補償による支払い対象となるには、以下の2つの要件を満たしているのが前提条件です。

  1. 1加入している火災保険が損害のあった「建物」や「家財」を補償対象としている
  2. 2加入している火災保険が風災を補償対象としている

について、加入時に「建物」と「家財」の片方または両方を補償対象として選びます。
建物と家財のいずれかにしか加入していなかった場合、加入していない方の損害は補償されないので注意しましょう。
たとえば、建物のみを対象とした火災保険に加入していた場合、建物内の棚やテレビなどに損害が生じても補償の対象になりません。

について、台風の風によって生じた被害が補償されるためには、加入している保険において風災を補償対象としていることが必要です。
風災の補償は、火災保険に含まれているのが通常ですが、念のため事前に確認しておくと安心でしょう。

台風による突風でカーポートが変形した場合

台風による突風でカーポートが変形した場合、風災補償の対象となります。
強い風を原因として、カーポートが変形するという損害が生じているからです。
前述のとおり火災保険が対象とするものには「建物」と「家財」がありますが、カーポートは建物として補償されます。
カーポートは屋外にあるものですが、家に付随する設備として、建物と同様の扱いを受けるからです。
そのため、火災保険の「家財」のみを対象としていた場合は、風災補償によって保険金の支払いは受けられない点には注意しましょう。
ほかにも、建物の垣根、門・塀、ガレージや物置などは、カーポートと同様に建物として扱われるのは覚えておきましょう。

台風で屋根が壊れ、雨漏りが発生した場合

台風によって生じた風・風で飛んできた物などによって屋根が壊れ、雨漏りが発生した場合、その損害は補償の対象になります。損害を生じさせた原因が、台風の風であるからです。

そのため、屋根の破損に加え、雨が入り込んで家中が水浸しになったことで生じた建物や家財の損害に対しても、保険金が支払われます。

よくある勘違いのケースとしては、雨漏りの損害は水によるものなので、水災補償の対象であるというものです。
しかし、強い風を原因とする損害であれば、水によるものでも風災補償の対象となります。

水による被害だからと諦めるのではなく、損害を発生させた原因が風であるかどうかに着目して、しっかり判断するようにしてください。

台風の突風による飛翔物で窓が割れた場合

台風の突風によって飛んできた物によって窓ガラスが割れた場合、新しいガラスに取り替える際にかかる費用などは補償の対象となります。
突風という自然災害で、建物に付随する窓ガラスが割れるという損害が生じているからです。
具体的な事例で解説すると、たとえば突風で看板や石などの飛翔物が飛んできて窓が割れたケースなどでは、補償対象となります。

注意点としては、看板や石などが飛んできたのが強い風以外の場合には補償されないということです。
地震によって落ちてきた看板や、他人の自動車の飛び石などで窓ガラスが割れた場合には、風災補償の対象にはなりません。
同じ飛翔物による損害でも、その飛翔物が飛んできた原因によって、補償されるかどうかが決まるという点は押さえておいてください。

火災保険で風災補償を申告する手順

火災保険で風災の補償を申告する手順は、以下のとおりです。

  1. 1保険会社への風災による損害発生の連絡
  2. 2保険金の請求に必要な書類を提出する
  3. 3保険会社による現場調査・審査・保険金決定

について、台風などの強い風による損害を発見したら、まずは速やかに保険会社や代理店に連絡するようにしましょう。
風災による損害は素人でも見つけやすいので、台風や突風のあとに、家の周りを目視などで確認するのをおすすめします。

について、保険会社に連絡したあとには、書類一式の準備・提出が保険金請求に必要となります。
必要書類は、以下のものが求められるのが一般的です。

  • 保険金請求書
  • 修理の見積書
  • 被害部分の写真
  • 罹災証明書(損害状況によっては不要)

詳しい必要書類の案内については、保険会社から連絡がありますので、指示に従って用意しましょう。

について、火災保険の保険金は、申告しなければ支払われません。
保険金の請求期間は損害発生から3年ですので、期限を過ぎてしまわないように早めに対応しましょう。
火災保険に請求する前に損害の修理をしてしまったとしても、3年以内であれば請求ができます。
ただし、損害の程度や修理時の請求書などがないと、損害の原因や損害の修理にどれくらいの費用を払ったかなどが保険会社に伝わりません。

そのため、修理後の申請には、以下の書類が最低限必要になります。

  • 損害状況を判断できる写真
  • 損害修理時に受けた見積書や請求書

火災保険の対象になるか迷うようであれば、直 法律事務所までご相談ください。

保険金の額が確定したら、契約者の了解を得た上で入金されます。

台風による水災で補償を受けられるケース

台風による「水災」で補償を受けられる代表的なケースは、以下の3つです。

  • 大雨による洪水で自宅が床上浸水
  • 豪雨での土砂崩れが原因で自宅が押し流された
  • 台風による河川の氾濫で自宅が床上浸水した

水災の補償対象は、台風・豪雨・大雨などによる洪水、高潮、土砂崩れなどで生じた損害です。
土砂崩れも大雨などを原因とするものであれば、補償の対象になるというのは知っておきましょう。
また、津波による損害は補償の対象外ですので注意してください。
水災補償の対象と勘違いする人は多いですが、津波は台風や豪雨などによって生じる自然災害ではないため、主に地震保険で補償がされます。

台風などによる損害に対して、水災補償によって損害保険金の支払いを受けるには、以下の3つの要件を満たしている必要があります。

  1. 1火災保険に加入している
  2. 2加入している火災保険が水災を補償対象としている
  3. 3損害の大きさが保険会社の支払い要件を満たしている

について、台風による被害を対象とするには、加入している保険が水災を補償の対象としていることが必要です。
水災補償は、火災保険の基本的なプランに含まれていないケースが多く、通常は別途特約として契約している必要があります。

については、水災によって損害保険金が支払われる要件として、一般的には保険会社は以下の2つのいずれかの条件を満たす必要があることを規定しています。

  • 建物や家財が、保険価額の30%以上の損害を受けた場合
  • 床上浸水や地盤から45cmを超える浸水の損害を受けた場合

保険会社によって支払い要件は異なりますが、一定規模以上の損害が発生しないと保険金が受け取れない可能性があるというのは覚えておきましょう。

大雨による洪水で自宅が床上浸水した場合

大雨による洪水で自宅が床上浸水した場合には、以下の2つの理由から補償が受けられます。

  • 大雨を原因とした洪水によって損害が生じている
  • 一定規模以上の損害(床上浸水)が生じている

床上浸水とは、居住用の床部分を超える浸水があった場合をいいます。
洪水による床上浸水の場合、建物だけではなく家財に与える損害も大きいので、損害額が高額になることが多いです。
床上浸水が生じた場合、土砂などが堆積して一時的に住めない状態になったり、損害が激しい部分をリフォームしたりする必要があります。
早めに申請して、原状復帰に必要な保険金を受け取りましょう。

豪雨での土砂崩れが原因で自宅が押し流された場合

豪雨によって発生した土砂崩れにより自宅が押し流された場合、以下の2つの理由から補償の対象となります。

  • 豪雨を原因とした土砂崩れによる損害を受けている
  • 建物や家財に保険価額の30%以上の損害があったといえる

保険価額とは、損害を金銭的に評価した時の最高の見積額をいいます。
通常は新価になるので、損害を受けた建物・家財と同等の新しい物を建築、調達するのに必要な金額を指します。

今回の事例では自宅が流されているため、建物や家財に30%以上の損害があったといえるので、支払い対象になるでしょう。

台風による河川の氾濫で自宅が床上浸水した場合

台風によって河川の氾濫が発生し、自宅が床上浸水した場合には、以下の2つの理由から補償の対象になります。

  • 台風を原因とした河川の氾濫によって損害が生じている
  • 一定規模以上の床上浸水が生じている

今回の事例では、たとえば床の張り替えなどにかかる費用や清掃費用などが補償の対象となり、保険金が支払われます。
ただし、保険会社の商品によっては、支払いの割合を下げた補償になっている場合があるので注意が必要です。

たとえば、損害の状況によっては、保険価額の5%までしか補償されないなどの特約がされている可能性があります。
実際に被害を受けてから困らないように、水災の損害を補うのに足りる保険内容になっているかを、事前に確認しておくといいでしょう。

火災保険で水災補償を申告する手順

水災補償を申告する手順は、以下のとおりです。

  1. 1保険会社への水災による損害発生の連絡
  2. 2保険金の請求に必要な書類を提出
  3. 3保険会社による現場調査・審査・保険金決定

について、水災が生じている場合には大規模な損害が生じているケースが多いので、連絡をするかの判断に迷うことなく保険会社に連絡できるでしょう。
ただし、加入している保険が水災を補償の対象としているかは、連絡する前に確認しておいてください。
保険会社によって異なりますが、事故発生時の連絡方法として最近では電話やインターネットからの受付はもちろん、LINEなどからでも気軽にできます。
契約している保険会社の公式HPなどから確認して、自分がやりやすい方法で連絡をしましょう。

について、主な必要書類は風災補償と同様です。
水災による補償を受ける場合には浸水の高さが重要な要素になるので、確認できる写真や動画などがあると現地調査がスムーズに進みます。
水災の場合はすぐに片付けをしなければ住むのも難しい状況である場合が多いですが、整理や修理を行う前に損害箇所の写真を撮影しておく必要があるという点は、忘れないようにしましょう。

について、書類提出後、必要があれば保険会社の現地調査が行われます。
その際、「損害保険登録鑑定人」という住宅の損害を鑑定する専門家が現地調査にくるので、立ち会いに備えて必要書類などを早めに準備しておきましょう。
事故の原因・状況の調査が現地で行われ、申告された被害状況や提出された見積書との整合性などの確認がされます。
現地調査の結果などから保険金が確定し、その内容に問題がなければ入金という流れになります。

火災保険で補償の対象外になるケース

火災保険の補償が受けられなくなる代表的な2つのケースは、以下のとおりです。

  • 損害が生じてから3年が経った場合
  • 経年劣化が原因の場合

これらの場合は、建物や家財に損害が生じても火災保険によって保険金を受け取ることができません。

損害が生じてから3年が経っていて対象外となったケースでは、本来受け取れるはずだったのにもかかわらず保険金の支払いを受けられないという事態になるので、とくに注意が必要です。

それぞれ、詳しく確認していきましょう。

損害が生じてから3年が経った場合

損害が生じてから3年が経った場合には、保険金が受け取れなくなるので注意をしましょう。

保険金を請求する権利は、保険法によって損害が生じてから3年が経過すると時効により消滅してしまうからです。

この規定が設けられた背景には、主に以下の2つの理由があります。

  1. 1損害が生じてから時間が経過すればするほど原因の特定は困難になる
  2. 2保険金の適正かつ迅速な支払いができなくなる

についての補足として、保険会社によっては保険金の請求については、保険法の3年の時効より短い期間を請求期間として定めている場合がある点には注意しましょう。
災害によって損害が生じた直後は気が回らない恐れがあるので、事前に保険金請求期間を確認しておくようにしてください。

については、火災保険を含む損害保険は、突然の自然災害などによって被った損害を経済面からの補償を目的とした制度です。
損害の状況に応じた迅速な支払いができなければ、その目的を達成できなくなるというのも規定が設けられた理由の一つになります。

保険金請求期間を過ぎないように、損害の発生を確認したらすぐに保険会社に連絡して、報告や相談するようにしましょう。

経年劣化が原因の場合

経年劣化が原因で生じた損害については、火災保険の補償対象ではありません。
火災保険は、突然の事故や台風などの自然災害を補償する保険。
経年劣化は、日々の利用によって当然に発生するものですので、予測が可能であり突然生じるものではないため補償対象から除かれています。

雨漏りや水漏れなどが生じた際に、台風などの自然災害が原因だと思っていたら、実は経年劣化が原因だったというのはよくあるケースです。
原因が建物の経年劣化や老朽化が原因であった場合、雨漏りなどで建物や家財に損害が生じたとしても、補償は受けられません。

自然災害か経年劣化の判断は、発生部分や発生状況によって異なるため素人が判断するのは難しいので、保険会社や専門のサポート会社に相談してみるといいでしょう。
建物の老朽化か自然災害かで迷うようなケースでは、被害状況が大きい場合も多く高額な補償が受けられるケースも多いので、「古い建物だから」と諦めずに申請や相談するのをおすすめします。

まとめ

台風によって生じた損害を補償するのは、火災保険の「風災補償」「水災補償」です。
同じ被害であっても、損害が生じた原因によって補償対象かどうかが異なるので注意しましょう。

補償対象となる損害について事前に把握しておき、契約の際、自分に必要な保険内容かを判断できるようにしておいてください。

とくに水災補償は別途特約で入る必要がある場合も多いので、自分が居住している場所が水災を受ける可能性がある場所なのかを考慮して、必要であれば加入漏れのないようにしましょう。

保険金の請求期間は3年しかありませんので、損害が発生したらすぐに保険会社に相談・請求するのを忘れないようにしてください。

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